注意しよう こんな場面
飲酒の影響は、年齢や体調、生活環境によって大きく変わります。
特に注意が必要な飲酒の場面について考えてみましょう。
年齢を重ねたときの飲酒
年齢を重ねるにつれて体内の水分量が減少し、肝臓の機能も低下するため、血中アルコール濃度が上昇しやすく、酔いやすくなります。
つまり、若いころと比べてお酒に弱くなっているため、同じ量を飲むのは適切ではありません。
年齢に応じて、飲酒量を減らすことを心がけましょう。
高齢者の飲酒で注意したいこと
高齢者の飲酒には、次のようなリスクがあります。
- 酔いやすくなっているため、自覚のないまま飲み過ぎてしまうことがある。また、飲酒によるふらつきは転倒事故につながりやすい
- 退職や配偶者との死別などの生活環境の変化が、孤独感や大量飲酒につながりやすい。退職後に飲酒問題が顕在化する依存症の例も少なくない
- 降圧剤などの薬を服用している人が多く、薬の種類によっては飲酒により作用が強まったり、逆に弱まったりすることがある
薬を飲んでいるときは飲酒に注意
お酒と薬を一緒に飲むと、薬の種類によっては体への影響が強く現れることがあります。
薬もアルコールと同様に肝臓で分解されるため、同時に摂取すると肝臓に大きな負担がかかります。
その結果、薬の作用が長時間体内に残ることがあり、場合によっては重い副作用や生命に関わる事態につながるおそれもあります。
特に、睡眠薬、精神安定剤、糖尿病の薬などは、飲酒との併用を避ける必要があります。
また、胃薬の中には、アルコールの分解を妨げるものもあるため注意が必要です。
飲酒と生活習慣病
大量の飲酒を続ける生活習慣は、さまざまな生活習慣病の原因になります。
脂肪肝、肝炎、肝硬変などの肝機能障害をはじめ、すい臓炎、糖尿病、高血圧、動脈硬化、心臓疾患、脳血管障害など、全身に影響を及ぼす病気のリスクが高まります。
また、がんについても、咽頭がん、口腔がん、食道がん、大腸がん、乳がんなどと、大量飲酒との強い関連が指摘されています。
病気を防ぐためにも、日ごろの飲酒は適量を守り、定期的に健康診断を受けることが大切です。
γ-GTP(ガンマGTP)とは
γ-GTP(γ-GT)は、飲酒の影響を受けやすい肝臓・胆道系酵素の一つで、飲酒量が多い人では上昇しやすい指標です。
ただし、肝機能の健全度そのものを直接示す数値ではなく、脂肪肝や薬剤、生活習慣の影響でも上昇することがあります。
健康診断ではAST・ALTなど他の肝機能指標と併せて評価することが重要です。
一般に男性で50前後、女性で30を超える場合は注意が必要で、飲酒習慣の見直しが推奨されます。
POINT
- 年齢が高くなるにつれてお酒には弱くなるため、若いころより飲酒量を減らす必要がある
- 薬を常用している場合は、飲酒しても問題がないか、必ず医師や薬剤師に相談する
- 飲酒量が多い生活習慣は、生活習慣病やがんのリスクを高める
記事監修:独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター
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