財務戦略

成長投資による利益成長と資本効率向上の好循環を生み出し、
「JAPAN PREMIUM BEER No.1 "SAPPORO"」の実現と企業価値向上を推進します。

取締役副社長 CFO

松出 義忠

松出 義忠

成長投資と株主還元を両立し、企業価値・株主価値の持続的向上を実現する。

 サッポログループは、中期経営計画2027-2030において、「JAPAN PREMIUM BEER No.1 “SAPPORO”」の実現を目指し、2035年に向けた長期価値創造を加速する成長ステージへと踏み出しました。
前中期経営計画では、構造改革と事業ポートフォリオ改革を進め、収益力と資本効率の向上に取り組みました。その結果、ROE8%の目標を1年前倒しで達成し、次の成長に向けた土台を築くことができました。
本中期経営計画では、不動産事業への外部資本導入によって得られた経営資源を活用し、酒類を中核とした成長を加速します。国内では黒ラベル・ヱビスを中心としたビールのプレミアム化や、RTD・ノンアルコールビールなどのBeyond Beer領域を強化します。海外では北米・ASEANを中心にサッポロブランドの拡大を進めるとともに、レモンを起点としたHealthier Choice領域を新たな成長の柱として育成していきます。

 こうした成長を実現するため、3,000億円から4,000億円規模の成長投資を計画しています。北米やベトナムにおける生産能力の拡大、海外での販路獲得、国内におけるRTDのケイパビリティ強化、ビールのプレミアム化に対応する製造設備や顧客体験拠点の整備などに投資していきます。投資にあたっては、地域・事業ごとのWACCとハードルレートを活用し、資本コストを上回るリターンの創出を徹底します。

 本中期経営計画における財務戦略の基本的な考え方は、成長投資と株主還元の両立です。成長投資に必要な資本を確保しながら資本効率の向上を図るため、2030年時点の株主資本の適正水準を3,500億円程度と設定しました。これは、成長投資に必要な資本の確保、財務健全性の維持、資本効率の向上という3つの観点を総合的に勘案したものです。格付A格を維持できる範囲で財務レバレッジを活用し、成長と財務健全性を両立していきます。

 株主還元については、本中期経営計画期間に総額2,500億円程度を計画しています。配当については、DOE3%以上を目安とする累進配当を導入し、2030年までにDOE5%以上を目指すとともに、自己株式取得については、総額1,700億円程度を計画しています。成長投資による利益拡大と株主還元による資本効率向上を同時に実現し、企業価値と株主価値の双方を高めていきます。

 財務目標については、EBITDA成長率10.0%以上、EPS1.5倍以上、ROE8.0%以上を掲げています。ROE8.0%以上は最低限達成すべき水準と認識しており、オーガニック成長に加え、成長投資や戦略的資本業務提携の成果を着実に取り込むことで、中長期的にはROE10%以上の実現を目指します。

 今後も、株主・投資家の皆様との建設的な対話を重ね、いただいたご意見を経営に活かしてまいります。成長投資による利益成長と資本効率向上の好循環を生み出し、「JAPAN PREMIUM BEER No.1 “SAPPORO”」の実現を通じて、株主・投資家の皆様をはじめ、さまざまなステークホルダーの皆様への価値提供と、企業価値の持続的な向上を財務面から支えてまいります。