「二日酔い」とその対応
二日酔いは、飲み過ぎによって起こる身近なトラブルの一つです。
その原因と、気をつけたいポイントについて解説します。
「二日酔い」の原因は飲み過ぎ
お酒を飲んだ翌朝に、生じる不快な体調の変化を「二日酔い」といいます。二日酔いの主な原因は、大量のアルコールを摂取することです。
ただし、二日酔いがどのような仕組みで起こるのかについては、現在も完全には解明されていません。
これまでに、軽度の離脱症状、ホルモンバランスの乱れによる脱水や低血糖、体内の酸塩基バランスの変化、炎症反応、アセトアルデヒドの影響、さらにはお酒に含まれる微量成分(メタノールや不純物)など、さまざまな要因が関与している可能性が指摘されています。
現在では、こうした複数の要因が重なり合って二日酔いによる体調の変化が生じると考えられています。
体内に取り込まれたアルコールは、主に肝臓で分解・代謝されますが、飲み過ぎると処理が追いつかず、アセトアルデヒドが体内に残ります。
このアセトアルデヒドが、二日酔いに伴うさまざまな不調の一因とされています。
例えば、動悸や頭痛、また、アルコールやアセトアルデヒドが胃の粘膜を刺激し、胃腸の働きを低下させることによる、胃痛、胸やけ、吐き気などの体調の変化が生じることもあります。
のどの渇きは、アルコールの利尿作用による脱水状態や、乳酸・尿酸などの酸性物質が体内で増加することが原因と考えられています。
さらに、身体的な不調に加えて、飲み過ぎたことへの後悔などが重なり、気分が落ち込むといった精神的な影響が現れることもあります。
お酒に弱い人に起きやすい「悪酔い」
翌朝起こる二日酔いに対して、お酒を飲んでから2~6時間後くらい、まだ血中アルコール濃度が高いときに起こる不快な体調の変化を「悪酔い」といいます。
状況は二日酔いと似ていますが、二日酔いは大量飲酒によって起こりやすいのに対し、「悪酔い」はお酒に弱い人に起こりやすいことが特徴です。
二日酔いを防ぐために
二日酔いに特効薬はありません。
最も重要なのは、自分の体質や適量を理解し、飲み過ぎないことです。
「チャンポンは悪酔いしやすい」といわれることがありますが、複数の種類のお酒を飲むこと自体が問題なのではありません。
さまざまな味を楽しむうちに、飲んだ量が分かりにくくなり、結果として飲み過ぎてしまうことが、二日酔いにつながる主な原因です。
もしも二日酔いになってしまったら
水分補給
アルコールの利尿作用により体内の水分が失われているため、水分を十分に補給します。
スポーツドリンクは体内に吸収されやすく、適しています。
糖分・ビタミンC
アセトアルデヒドの分解を助ける糖分やビタミンCを含む、かんきつ類などの果物を摂るのも有効です。
胃腸薬
胃の不快感や吐き気がある場合には、胃腸薬を使用することも一つの方法です。
(一般的に、二日酔いの時に胃腸薬を使用することは問題ありませんが、アルコールが多く残っている場合や他に薬を飲んでいるときなど使用を控えることが望ましい場合もあります。)
とにかく安静に
アルコールの代謝に必要な血液を肝臓に集めるため、安静に過ごすことが重要です。
運動や長時間の入浴、サウナなどは体に負担をかけるため避け、時間の経過による回復を待つことが基本です。
POINT
- 二日酔いは、お酒の飲み過ぎによって、様々な要因が複雑に絡みあうことで生じる
- 悪酔いは、血中アルコール濃度が高いときに起こる不快な体調の変化であり、お酒に弱い人に起こりやすい
- 二日酔いに特効薬はないため、自分の適量を守り、未然に防ぐことが最も大切
記事監修:独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター
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