150年の道のり

第8編 多様化するニーズへの挑戦と価値創造

1994 - 2002年

『黒ラベル』の革新と『ヱビス』の飛躍

1990年代半ば以降、お客様のライフスタイルや嗜好が多様化する中、当社は基幹商品である『サッポロ生ビール黒ラベル』とプレミアムビール『ヱビスビール』の価値をさらに高める取り組みを推進しました。

1997年には、「ビヤホールの生」のおいしさを家庭でも楽しめることをテーマに「黒ラベル宣言」を発表しました。製造工程への「抗酸化製造システム」(現在の「フレッシュキープ製法」)の導入など、品質向上を進めました。そして2000年、俳優の山崎努と豊川悦司が出演する「温泉卓球篇」「バーベキュー篇」などのTVCMシリーズの放映を開始。過剰なまでに真剣な姿と「Love Beer?」というメッセージが話題を呼び、国内最大級の広告賞「ACC CMフェスティバル」においてグランプリ(郵政大臣賞)を受賞するなど、広告表現の面でも高い評価を獲得しました。

『黒ラベル』のポスター(2000年)

『黒ラベル』のポスター(2000年)

一方、1990年に発売100周年を迎えた『ヱビスビール』は、品質へのこだわりから「通が飲むビール」というイメージを持たれてきました。しかし、そのことが売上拡大に向けたひとつの障壁にもなっていました。そこで、1994年には、より身近な飲用シーンへと広げるため、「ちょっと贅沢なビール」へとポジショニングを見直します。このポジショニング変更を具体化する取り組みとして展開されたのが「ヱビスビールあります。」のポスターを中心としたコミュニケーションです。TVCMに登場するポスターは、実際に飲食店様や酒販店様の売場にも掲示され、広告と売場を連動させた施策として展開されました。その結果、開始から3年間で売上は約2.5倍に拡大しました。

『ヱビスビール』のポスター(1994年)

『ヱビスビール』のポスター(1994年)

発泡酒市場の開拓と『北海道生搾り』

ビールとは異なる原料配合や税率区分を活用した「発泡酒」市場が拡大する中、当社ではいち早く1995年に、麦芽比率25%未満の発泡酒『サッポロ生〈ドラフティー〉』を発売。ビールよりもお求めやすい価格設定は、各社の参入により市場が活況を呈していきます。1998年には無農薬ホップを100%使用し、本格的な旨みと引き締まった後味を追求した『サッポロ〈芳醇生〉ブロイ』を発売。『ブロイ』は発売初年度に売上が目標を大きく上回り、当社の発泡酒事業を力強く牽引する存在となります。

『ドラフティー』『ブロイ』(350ml缶)

『ドラフティー』『ブロイ』(350ml缶)

さらに2001年、従来の発泡酒にはない「みずみずしさ」を特徴とした『サッポロ北海道生搾り』を発売しました。発売に際しては、「ナマでいきます。」をキャッチコピーに、恵比寿ガーデンプレイスに設置した白いドームからのイベント生中継や、当時黎明期であったインターネットを積極的に活用した斬新なプロモーションを展開。年間売上2,000万函(大びん換算)を超える実績を残しました。

『北海道生搾り』(350ml缶)

『北海道生搾り』(350ml缶)

キービジュアルとなったホワイトドーム(CG)

キービジュアルとなったホワイトドーム(CG)

業務用市場における提案型営業

業務用市場では、飲食店様を中心に提供される樽生ビールの品質が重要な要素となります。当社は、お客様においしい樽生ビールを提供するため、その品質向上に取り組んできました。

1999年には生ビール品質推進部を設立し、2002年には当社独自のビールサーバー「サッポロセパレシステム」の展開を開始しました。このシステムは、樽から注ぎ口までのビールが通るラインをまるごと取り外して交換できる点に特長があります。ビールラインは日々洗浄を行っていても、使用を重ねる中で少しずつ付着物が溜まり、それが味わいに影響を及ぼすことがあります。当社が、外したビールラインを持ち帰って徹底洗浄し、交換のたびに良好な状態にリセットすることで、飲食店様のメンテナンス負担を軽減しながら、安定したおいしさを提供できる体制を整えました。

また、飲食店様の経営課題に向き合う提案型の営業にも取り組み、2002年には外食産業への支援を担う「フードビジネスサポート(FBS)」グループを発足。あわせて、「相談するならサッポロビール」を合言葉に、飲食店様の開業支援や店舗診断など繁盛店づくりに向けた取り組みを拡充しています。1999年から2020年まで、お取扱い飲食店様向けに季刊の情報誌『rise』を発行し、外食産業の動向や店舗運営に関する情報を発信しました。

サッポロセパレシステム

サッポロセパレシステム

「開業サポートセンター」Webサイト(当時)

「開業サポートセンター」Webサイト(当時)

品質への探求と持続可能な社会への貢献

品質への探求を企業活動の軸とし、当社は1990年代から、岡山大学やカナダのサスカチュワン大学など国内外の大学と連携してビール用大麦の育種研究を進めてきました。その成果として、2001年にはビールの老化臭の原因となる脂質酸化酵素(LOX-1)を持たない大麦を発見し、2003年にはこの大麦を用いて試験醸造を行うなど、香味の安定化に向けた研究を重ねました。

大麦畑(カナダ)

大麦畑(カナダ)

あわせて、ビールのおいしさをそのままお届けするため、流通・提供面での品質向上にも取り組み、温度管理が可能な定温輸送の導入や、生ビールの品質を安定させる独自の提供システムを展開しました。さらに、環境面では製造工程で発生する副産物・廃棄物の再資源化や、生産拠点における環境管理体制の整備を進めるなど、品質と環境の両立を図ってきました。

こうした取り組みは、おいしさの追求と環境保全を両立する姿勢を明確にし、持続可能な経営の土台となっていきます。

品質シート

品質シート

定温輸送車

定温輸送車

第9編 体制の移行と「新ジャンル」市場の開拓

2003 - 2007年

新生サッポロビールのスタート

2003年、サッポログループは純粋持株会社体制へと移行し、サッポロホールディングス株式会社を設立しました。これにより、サッポロビール株式会社は酒類事業に特化した事業会社として新たなスタートを切ります。
新体制のもと、ビール事業を中核に据えつつ、ワインやRTD、焼酎といった分野にも取り組みを広げ、総合酒類メーカーとして事業の幅を拡大していく方針を打ち出しました。

こうした変化を象徴する取り組みとして、企業ロゴを原点と未来への志を表現した「SAPPORO SHINING STAR」へと一新しました。
この時期、プレミアムビール『ヱビスビール』は好調を維持し、2003年には出荷数量が1,000万箱を突破しました。

新しい企業ロゴの社旗

新しい企業ロゴの社旗

「新ジャンル」という市場を創出した『ドラフトワン』

多様化するお客様の嗜好や、ビール独特の苦味を敬遠する「ライト志向」のニーズに対応する新たなアルコール飲料の研究を重ねてきた当社は、2004年に『サッポロドラフトワン』を全国発売しました。発売に先立ち実施した九州地区でのテスト販売では、想定を上回る支持を獲得し、その結果を受けて全国展開へと踏み切ります。発売後も大きな反響を呼び、ビールや発泡酒とは異なる「新ジャンル」(いわゆる「第3のビール」)という市場を切り拓くきっかけとなりました。その後、「新ジャンル」は業界全体へと広がり、酒類の一分野として定着していきました。

『ドラフトワン』(350ml缶)

『ドラフトワン』(350ml缶)

「品質は、畑から。」協働契約栽培の確立

ビールづくりの根幹である原料に向き合う取り組みは、お客様に「おいしさ」と「安全・安心」を提供するうえで欠かせないものです。2006年には、世界各地の大麦・ホップの生産者やサプライヤーと当社の技術者(現フィールドマネージャー)が直接コミュニケーションを図り、畑から原料を共につくり上げる「協働契約栽培システム」を確立しました。

この仕組みでは、産地や生産方法を明確にしたうえで、原料づくりに継続的に関与することで、品質のばらつきを抑え、ビールのおいしさを支えています。同年、当社が出荷するすべてのビール・発泡酒・新ジャンル商品において、麦芽およびホップを協働契約栽培原料100%とする体制を整えました。

こうした原料づくりの考え方は、企業広告や商品パッケージにも反映され、「品質は、畑から。」というメッセージとともに、おいしさと安全・安心を原料から追求する姿勢を示しています。

大麦畑(ドイツ)

大麦畑(ドイツ)

『黒ラベル』350ml缶(2006年)

『黒ラベル』350ml缶(2006年)

総合酒類メーカーとしての事業拡大

ビール事業で培った醸造技術や営業力を活かし、当社は総合酒類メーカーとして事業領域の拡大を進めました。ワイン事業では、2003年に最高級プレミアムワイン『グランポレール』を発売し、国産ぶどう100%にこだわったワインづくりを推進しました。輸入ワインでは、2004年に豪州ワイン[イエローテイル]の日本国内独占販売権を取得し、全国展開を開始しました。

さらに2006年には、新たな事業の柱として焼酎事業へ本格参入します。キッコーマン株式会社から甲類焼酎などの事業を譲り受けて群馬県の尾島工場を稼働させるとともに、福岡県久留米市に子会社である楽丸酒造を設立。九州の蔵元から継承した技術を融合させ、本格焼酎事業へと領域を広げました。

こうした取り組みにより、当社はビールを中核としながら、複数の酒類事業を展開する総合酒類メーカーとしての事業基盤を整えていきました。

『グランポレール』[イエローテイル]『和ら麦』『からり芋』

『グランポレール』[イエローテイル]『和ら麦』『からり芋』

北米市場の躍進とグローバル展開

国内市場での事業基盤強化と並行して、当社は海外市場への展開を進めました。

北米市場では、2006年に、カナダ第3位のビールメーカーであるスリーマン社を買収・子会社化し、北米市場における事業基盤の強化を図りました。これにより、カナダに生産拠点と販売ネットワークを確保し、北米市場におけるサッポロブランドの事業基盤を整えました。

同年12月には、海外の酒類事業を統括する会社としてサッポロインターナショナル株式会社を設立。海外市場をサッポログループの重要な事業領域の一つと位置づけ、国や地域の特性に応じた事業運営が可能な体制へと移行しました。

スリーマン・ゲルフ工場

スリーマン・ゲルフ工場

第10編 複合経営の深化とグローバルへの挑戦

2008 - 2015年

『黒ラベル』の進化と『ヱビス』の魅力発信

当社の基幹ブランドである『サッポロ生ビール黒ラベル』は、2010年に新たなコミュニケーションテーマ「大人の☆生。」を掲げました。翌2011年には、それまで研究を進めてきた脂質酸化酵素を持たない「旨さ長持ち麦芽」を新たに採用し、生ビールのひと口目のおいしさをより長く維持できるようにするなど、品質向上を図りました。

『黒ラベル』のTVCM(2010年)

『黒ラベル』のTVCM(2010年)

一方、『ヱビスビール』では、ブランドの魅力を体感できる場づくりを進めました。2009年には「YEBISU BAR」の1号店を東京・銀座コリドー街にオープンし、翌2010年には「ヱビスビール記念館(恵比寿ガーデンプレイス内)」をリニューアルオープンしました。

YEBISU BAR(銀座コリドー街店)

YEBISU BAR(銀座コリドー街店)

ヱビスビール記念館

ヱビスビール記念館

総合酒類メーカーとしての新たな展開

ビール事業に並ぶ収益の柱を確立するため、当社は総合酒類メーカーとして事業領域の拡大を進めました。

2011年には、世界的な洋酒ブランドを展開するバカルディジャパン社と日本国内における独占販売契約を締結し、洋酒分野の品揃えを拡充しました。焼酎事業では、九州の楽丸酒造の製造が順調に進み、2008年に『和ら麦』シリーズから本格麦焼酎『黒和ら麦』を発売。楽丸酒造の製造商品として初めて家庭用市場に参入を果たしました。さらに、2012年には焼酎甲類乙類混和の商品『こくいも』を発売し、新たなカテゴリーの商品展開を開始しました。

『黒和ら麦』『こくいも』

『黒和ら麦』『こくいも』

『バカルディ スペリオール』『デュワーズ ホワイトラベル』

『バカルディ スペリオール』『デュワーズ ホワイトラベル』

ワイン事業においては、『グランポレール』を中心に事業を展開。「GRANDE POLAIRE WINEBAR TOKYO」を2015年に銀座に開業し、国産プレミアムワインの魅力を発信する拠点として『グランポレール』ブランドの認知拡大と価値向上を図りました。2009年には長野県に「サッポロ安曇野池田ヴィンヤード」を開設するなど、世界と肩を並べるワインづくりへの挑戦を続けています。

グランポレール ワインバー トーキョー

グランポレール ワインバー トーキョー

ぶどう畑(長野・安曇野池田)

ぶどう畑(長野・安曇野池田)

食品・飲料事業の統合と不動産開発

サッポログループでは、酒類事業に加え、食品・飲料事業の展開も進めてきました。2013年には、サッポロ飲料株式会社と株式会社ポッカコーポレーションが統合し、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社を設立しました。両社の生産、調達、営業機能を統合し、飲料・食品分野における事業基盤を整えました。

不動産事業においては、2012年に恵比寿ガーデンプレイス株式会社がサッポロ不動産開発株式会社へと社名を変更し、サッポログループの不動産会社であることを明確にしました。グループゆかりの地である恵比寿、銀座、札幌を中心に街づくりを進め、2016年には銀座の中心地に複合商業施設「GINZA PLACE」を開業しました。

ポッカサッポロの企業ロゴ

ポッカサッポロの企業ロゴ

GINZA PLACE

GINZA PLACE

アジア市場への進出とグローバル化

サッポロブランドの海外展開として、当社は成長著しいアジア市場への進出を進めました。2011年11月には、ベトナム・ロンアン省にビール工場を竣工しました。日本のビールメーカーとして初めて東南アジアに自社工場を建設した事例となります。

ベトナム国内では、現地の飲食文化や消費スタイルに合わせた販促活動を展開し、『SAPPORO PREMIUM BEER』の認知度向上とブランド力強化を図りました。さらに、この工場を拠点として、2012年以降はシンガポールをはじめ、タイ、マレーシア、インドネシアなど周辺国への輸出を開始しました。

サッポロベトナム・ロンアン工場

サッポロベトナム・ロンアン工場

第11編 新たな体験価値の創造とグローバルへの飛躍

2016 - 2026年

『黒ラベル』『ヱビス』、独自の個性と物語を持つビールブランドの強化

2016年12月に「平成29年度税制改正」でビール・発泡酒・新ジャンルの酒税を段階的に一本化する方針が示されました。2020年から2026年にかけての3段階で税率が見直され、新ジャンルは増税、ビールは減税となる中、当社はこれをビール市場拡大の好機と捉え、ビール強化の方針を打ち出しました。

『サッポロ生ビール黒ラベル』は2010年からのコミュニケーションテーマ「大人の☆生。」、2014年からのコミュニケーションメッセージ「完璧な生ビールを。」をそれぞれ継続。「生のうまさ」と独自の世界観でブランド価値を強化しました。CM「大人エレベーター」シリーズでは、メインキャラクターの俳優・妻夫木聡が多様な出演者と語り合い、共感と憧れを醸成しています。また、「生のうまさ」を体験できるイベントを全国主要都市で開催し、加えて2019年には東京に、2026年には大阪に「黒ラベル THE BAR」を開店しました。

『ヱビスブランド』では、ブランドのルーツである恵比寿の街でのリアル体験を深化させるべく「YEBISU BREWERY TOKYO」を2024年4月に開業。ミュージアム、ブルワリー、タップルームを一体化し、ヱビスの歴史と革新を五感で体験できる発信拠点として幅広い層に魅力を発信しています。そのほかにも、「赤星」の愛称で支持を拡大し続けている『サッポロラガービール』、北海道で生まれ育った『サッポロ クラシック』、伝説のホップ「ソラチエース」を使用した『SORACHI 1984』など独自の個性と物語を持つビールブランドで、新たな市場の開拓やビールの楽しみ方の新提案を行っています。

サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR

サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR

YEBISU BREWERY TOKYO

YEBISU BREWERY TOKYO

多様化するニーズに応える商品提案と市場拡大への挑戦

国内RTD市場は拡大を続ける一方で競争も激化する中、当社は多様な商品開発に取り組み、試行錯誤を重ねてきました。その結果、2021年発売の『濃いめのレモンサワー』やロングセラー商品『男梅サワー』が、明確な特徴と確かな味わいで支持を集め、持続的に成長する中核ブランドへと定着しています。こうした主力商品の伸長を受け、長年ビール製造を担ってきた仙台工場(名取市)をRTD専用工場へ転換し、2023年10月に稼働を開始しました。これにより自社生産能力を拡充し、安定供給と収益改善に加え、多彩な商品開発への対応力も向上しています。さらに、健康志向の高まりに応えるため、糖質オフビールやノンアル・微アル分野への対応も進めています。

加えてスピリッツ領域では、ブレンデッドスコッチウイスキー『デュワーズ』が好調に推移し、ハイボールという日本人に親しまれている飲用スタイルを軸に、新たな価値創出と市場拡大をけん引しています。

『濃いめのレモンサワー』『氷彩サワー1984』『男梅サワー』『濃い搾り(ノンアルコールサワー)』

『濃いめのレモンサワー』『氷彩サワー1984』『男梅サワー』『濃い搾り(ノンアルコールサワー)』

『SAPPORO PREMIUM BEER』が築く国際事業の成長戦略

当社の国際展開は1964年の米国向け輸出を起点に本格化し、2002年から発売を開始した『SAPPORO PREMIUM BEER』(以下『SPB』)は、現在では約50の国・地域で販売されています。

米国では『SPB』を中心としたビール事業へ経営資源を集中し、成長をいっそう加速させることを2026年に決断しました。また、カナダでは、国内第3位のビールメーカーであるスリーマン社のブランドポートフォリオを活かし、RTDやノンアルコール分野へも展開を広げています。

APAC(アジア太平洋地域)・欧州では、ベトナムの自社工場を中核とした輸出と、各国パートナーとの協働により事業を拡大。輸出の強化と構造改革を両輪に収益力を高めるとともに、東南アジアではカールスバーグとの協働を着実に推進しています。これを発展させ、2026年にはカールスバーグと東南アジア・香港における戦略的な資本業務提携を行うことを決定しました。戦略展開の基盤を固めながら、『SPB』の販売地域の拡大をさらに進めていきます。

SAPPORO PREMIUM BEER

SAPPORO PREMIUM BEER

サステナビリティ経営と未来への変革

コロナ禍では、事業活動の大きな制約を受けながらも全社的な危機対応体制を構築するとともに働き方の変革や構造改革を進めました。

一方、当社は「持続可能な社会の実現」と「企業としての持続的な成長」を両立させるため、サステナビリティと経営戦略の一体化を図ってきました。2019年には脱炭素社会や循環型社会などを目指すこととした「サッポログループ環境ビジョン2050」を発表。また、気候変動に対応する新たな大麦品種の開発と並行し、世界中の生産者と協働して高品質な原料を安定的に調達し環境課題にも取り組む「フィールドマネジメント」を2025年から開始するなど、持続可能なモノづくりを推進しています。社会的な要請が高まる「責任ある飲酒の推進」に関しても最注力課題の一つと位置付け、お酒の特性を正しく理解し適正飲酒を啓発する活動を事業戦略と一体となって進めています。

創業150周年という大きな節目を迎えた2026年には、サッポログループは酒類事業を中核とする事業持株会社へと移行しました。経営資源を酒類事業に集中させ、“Bonds with Community”(わくわくする体験や新しい楽しみ方の提供)と“Healthier Choice”(より健康的な選択肢の提供)を軸とした戦略により、世界をフィールドに豊かなビール体験を創造していきます。