「恵比寿ビール」誕生と街のはじまり
恵比寿の街は、ヱビスビールとともに歩み、その歴史を育んできた特別な場所です。そのはじまりは、1889年にサッポロビールのもうひとつの前身である、日本麦酒醸造会社が「本場ドイツのビールに劣らない本格的なビールをつくる」という理想のもと、現在の恵比寿ガーデンプレイスの場所に醸造場を構えたことにさかのぼります。
当時のこの場所は、三田用水の豊富な水と、地下に貯蔵場所を確保しやすい高台であったことから、ビール醸造に最適な環境として選ばれました。
恵比寿ビールの出荷が拡大すると、1901年にはブランド名にちなんだ貨物専用駅「恵比寿停車場」が開設され、のちに旅客駅「恵比寿駅」へと発展します。この駅名をきっかけに、周辺地域は「恵比寿」と呼ばれるようになりました。
つまり、恵比寿という地名はヱビスビールに由来しており、街の名そのものがビールブランドから生まれた、日本でも極めて珍しいケースなのです。
その後、地域住民に親しまれながら、恵比寿は活気に満ちた街へと発展していきます。
東京の新名所「恵比寿ガーデンプレイス」開業
生産量の拡大と周辺の都市開発加速によって工場の増設が難しくなったため、1988年には千葉へ工場を移転。約100年続いた恵比寿でのビール醸造は一度幕を閉じ、1994年、跡地は「恵比寿ガーデンプレイス」へと生まれ変わり、街は新たな魅力を備えた洗練されたエリアとして再出発しました。
恵比寿ガーデンプレイス開業15周年を迎えた2009年を機に、「恵比寿麦酒祭」を開催しました。永きにわたり恵比寿の地、そしてヱビスビールを愛し、育んでくださったすべての皆さまへの感謝の思いを込め、現在は「YEBISU BEER HOLIDAY(ヱビスビアホリデー)」と名を改め、地域の皆さまとの交流を大切にする取り組みとして継続しています。
恵比寿の地でビール醸造再開
2024年、約35年の時を経て恵比寿の地で再びビール醸造がはじまりました。「YEBISU BREWERY TOKYO」は、ヱビスのルーツ・現在・未来にかけるヱビスの唯一無二の物語に触れることができます。ミュージアム、ブルワリー、タップルームを兼ね備えた、ここでつくられ、ここでしか飲めないヱビスで新しいビールの楽しみ方を発見できます。
フラッグシップビールの「ヱビス∞(インフィニティ)」は、かつて恵比寿工場で使用していた酵母を再選抜し復活させて醸造した特別なビールです。恵比寿で培われた歴史と、現代の技術が融合した一杯として、多くのお客様に新しい体験をお届けしています。
ヱビスビールが街の名前を生み、街がビール文化を育んできたこの135年以上にわたる物語は、いま「YEBISU BREWERY TOKYO」という新たな形で未来へと受け継がれています。
これからも私たちは、恵比寿の地からビールがもたらす喜びと、豊かな時間を発信し続けてまいります。